公益社団法人敦賀青年会議所 2018年度スローガン「志士邁進」 公益社団法人敦賀青年会議所2018年度理事長 壁下 勝

はじめに

 入会当時の私はJC活動に打ち込む気概がなく、「青年会議所とは何のために存在し、何ができるのか」答えを見出そうともせず、仕事や家庭を言い訳にして青年会議所と向き合わずにいました。しかし、出会った先輩や同期の仲間に支えられ、JC活動に打ち込む中で意識が変わり、少しずつながらもJAYCEEとして、人として成長させていただいたと感じています。そして今、脈々と受け継がれる敦賀青年会議所の使命を託されてきた者として、まちの発展に邁進する所存であります。
 時代が変わり運動の形は変われども、崇高な理念を掲げ、まちの発展のために行動してきた情熱は、今後も敦賀青年会議所会員に継承されていきます。偉大な歴史を築き上げられた先輩諸兄に感謝し、10年後20年後の未来に責任を持つ者として、我々はこれからも社会を変える運動を展開しなければなりません。託されてきた想いを胸に、青年としての英知を勇気と情熱を持って明るい豊かな社会を築き上げよう。

青年会議所の存在意義

 日本は現在、原子力発電の扱いを含めたエネルギー問題、人口減少・超高齢化社会到来による社会保障の問題や、長時間労働の是正・働き方の多様性への対応・労働力不足の懸念という労働環境問題、そして近隣国のパワーバランスの変化・サイバー空間も含めたテロの脅威などの安全保障問題もあり、国内外に多くの問題を抱えています。
 我がまち敦賀においても、基幹産業の一つである原子力発電の長期間の運転停止は地域経済に大きな影響を与え、転出者の増加もあり人口減少が進んでいます。敦賀市も総合戦略を立て、人口減少・地域経済の衰退に立ち向かうべく多くの政策を実施していますが、地域社会のニーズが多様化する中で、行政のみでは対応が難しいことも多く、これまで以上に市民自身の主体的にまちづくりに取り組む必要性が増しています。
 このような環境、問題、価値観が変化する時代の中で、我々青年会議所が為すべきことは何でしょうか。現状を正しく理解したうえで明るい未来像を描き、豊かな社会の実現のために多くの市民を巻き込みながら運動を継続することに他なりません。時代の変化に伴い、社会が求める豊かさや青年会議所が担うべき役割も変化しますが、一途に行動する姿勢と情熱を持って市民・行政・他団体を巻き込み、まちづくりの主体者としての市民の意識を変えていくことが我々の使命であり、存在意義であります。

まちを創る人材

 敦賀青年会議所は創立以来、まちの問題解決に取り組み、常にまちづくりのリーダーとして先頭に立ってきました。我々は単年度制であり、常に新しい提言をすることができる反面、継続性に弱い部分があります。しかし、まちの問題は一年間で解決できるようなものではなく、まちづくりは継続しながら改善を加えていく必要があり、本当に必要なものであれば青年会議所でなくとも市民の力で継続されるはずなのです。「まちづくりはひとづくり」とも言われますが、それはまちづくりの担い手の育成が重要であるためです。敦賀のまちの問題解決と発展に責任を持つのは敦賀市民以外にありえません。地域の問題が多様化する中、我々と想いを共有し、共に行動するまちづくりの担い手が存在しなければ、敦賀が豊かなまちになることはできないでしょう。
 自分の住むまちを自分で創っていこうという意識を持つためには、敦賀に対する郷土愛を育むことが必要です。郷土愛を育むには、まず自らが生まれ育った地域の環境、歴史、文化が自身の一部を形成していることを知り、その素晴らしい価値に気づくことです。青年会議所が行う事業は、人とまち、そして地域の人と人とのつながりを生み出し、自分自身もこのまちの一部であるという実感を得られるものであるべきです。まちを愛することがまちづくりにつながる。郷土愛を持った人間こそが敦賀の発展に貢献できる人材となるのです。

青年会議所会員の姿勢

 青年会議所の理念は崇高であり、地域のリーダーとして立つならば常に範を示すことを意識すべきです。どれほど素晴らしいことを言葉にしたとしても、行動が伴わなければ信用を失うだけであり、公私とも品格ある青年として相応しい立ち居振る舞いが求められます。常に誠実であることは難しいことですが、誠実であろうと努めることに価値があり、人としての成長があります。人として基本的なことが信頼を生み、会員一人ひとりの信頼が組織の信頼につながるのです。
 また、敦賀青年会議所会員として、まちづくり、ひとづくり、青少年育成に対して各々が見解を持つことが必須です。青年会議所組織としての理念や目的は会員に共有されるものですが、そこに個人の想いと考えを組み合わせることが重要になります。組織の理念に個人の主観が含まれなければ、組織の崇高な理念もどこか他人事のようになり、会員それぞれの行動が伴わないことになりかねません。市民にまちづくりの主体者を求めるのであれば、我々にはさらに先に立つ心構えが必要であり、懸命な姿が共に行動する市民の心に火を灯すことができるのです。

魅力を伝える

 現代ではSNSが発達し広く情報を発信することが容易になり、個人や団体、企業が広報や想いの発信をすることが当たり前になっています。青年会議所としてもSNSの利用は当然なすべきことですが、同時に青年会議所の価値を直接伝えることを大切にしなければなりません。周囲からJC運動に理解を得られない、あるいは会員がJC活動に参加することに批判的な意見があるとすれば、その魅力を伝えていないだけなのです。理解されにくい事ほど、自分の言葉で直接伝えることで相手の心に響きます。
 青年会議所のすべての事業にはそれぞれ時代に合った目的があり、JC運動・活動は決して恥ずかしいものではなく、気高く素晴らしい価値があります。まずは近しい人に青年会議所の魅力を伝え、理解してもらい、応援者を増やしてほしい。そこから少しずつ波及させていけば青年会議所の魅力が広く伝わり、その存在価値が高まることになります。魅力の発信とは会員個人にとってJC活動に打ち込む環境を作ることになり、組織にとっては市民・行政・他団体との協働を推し進め、さらには会員拡大にも好影響を及ぼすことになります。地域に根差した団体であるからこそ、会員一人ひとりの発信が大きな成果につながるのです。

結びに

 青年会議所には未来を変える力があると私は信じています。我々の運動や会員一人ひとりの行動が成果として実を結ぶには時間がかかるかもしれません。しかし、諦めて未来を閉ざすことがないかぎり、願いが叶う可能性は存在し続けます。明るい未来を望むからこそ、多くの選択肢から正しい行動を選び取るために学び、今何をすべきかを明確にして恐れずに実践しよう。

Learn from yesterday, live for today, hope for tomorrow.
The important thing is not to stop questioning.
過去から学び、今を生き、未来に対して希望をもつ。
大切なことは、問いかけることを止めないことである。
Albert Einstein (アルベルト・アインシュタイン)

迷うときは立ち止まり新たな道を探せばいい。歩みを進める強い意志を抱き続けよう。
躓きあがきながらも進む先に、求める未来があるのだから。

基本理念

描く未来をつかむため、確固たる信念をもって邁進しよう。

基本方針

  1. まちの未来を描き、形を示す事業展開
  2. 生きる力を育む青少年育成の事業展開
  3. 青年会議所会員の成長と組織力の向上を図る事業展開
  4. 魅力の発信と次代を担う会員の発掘を目的とした事業展開
  5. 会員の交流を目的とした事業展開
  6. 行政、外部団体との連携強化
  7. 日本JC、北陸信越地区協議会、福井ブロック協議会への支援連携並びに参画


委員会構成 4委員会・1局

まちづくり意識向上委員会

 長く敦賀を支えてきた原子力産業の先行きは不透明で、新たな基幹産業の確立にはまだ遠いのが現状です。北陸新幹線敦賀開業は一つの転機であり、観光振興に多くの期待がされますが、この機会を活かす方策が十分に練られているとは言えません。そもそも「新幹線の延伸=観光客が訪れる」ではありません。高速交通網の整備は大都市と地方を容易に繋ぐ手段でしかなく、訪れる目的が無ければ敦賀に人は訪れず、逆に敦賀から大都市に流出することも考えられます。これまで「原子力のまち」であった敦賀がどのようなまちを目指すのか示し、地域の特色を活かした選ばれる理由を作る必要があります。
 敦賀らしさを活かした魅力あるまちをどう描くか、その実現のためにどう行動すべきか、まちを愛する市民、行政とビジョンを共有し、我々が先頭に立って実践していきます。そして共に行動する中で、市民のまちづくりに主体的に取り組む意識をより広く醸成していきます。

青少年育成委員会

 情報通信技術の発達は私たちの生活を豊かにし、必要な知りたいことがすぐに調べられるようになりました。青少年の中には学校での課題やゲームの内容でさえ、すぐに答えを求め、難題を回避することが容易になっています。しかし、問題に対して悩みながらも考え抜くことが達成感や成長につながることは間違いありません。実社会において必要とされるのは、正しい答えが決まっていない問題に取り組む姿勢と、自ら最善の方法を選択し実行する力であり、また、自分の生き方を決める力「生きる力」であると考えます。青少年には「生きる力」とは何か気づかせ、将来に備える意識を持たせる機会を提供します。
 そして、地域とのつながりを体感させ郷土愛を育みながら、青少年の自主性を伸ばし、問題解決能力や他者とのコミュニケーション能力が身につく事業を実践します。他者と関わりながら自ら考え行動する体験を通して得られる自信が未来を切り開く原動力となり、つるがの未来を託す人材となるのです。

JAYCEE資質・意識向上委員会

 物事の本質を理解することは行動を起こす上で重要になります。青年会議所での経験の多寡によらず、初心に立ち返り、青年会議所の理念や目的、そしてどう参画すべきか見つめなおすことが大切です。自分の行動が組織全体で見たときにどういう意味があり、成果を生むのか、理解して臨むことで大きく成長することができ、行動の質を高めることができます。個人の成長が組織の運動を大きく進める力となるのです。会員にはJAYCEEとしての成長の機会を提供し、自ら機会を活かすように環境を整えます。
 また、会員は敦賀青年会議所の伝統を受け継いでいかなければなりません。伝統とは手法のような目に見えるものではなく、創立から続く存在意義を示す理念や組織風土であり、時間をかけて積み上げてきた資産です。まだ見ぬ仲間に伝えていくためにも、伝統を継承する責任を芽生えさせます。

会員拡大委員会

 会員拡大は喫緊の課題です。会員拡大は組織の存続のためだけではなく、新しい人材を得ることが組織の活力を生み出すからこそ必要なのです。一人ではできないことも仲間がいればできるかもしれない。多くの個性が集まれば、これまでに無いものが生み出されるかもしれない。既存会員と新入会員の融合がLOMに新たな力を与えるのではないでしょうか。本年も会員拡大はLOM一丸となって取り組みますが、会員拡大委員会はその先陣を切って行動していきます。
 また、会員拡大の基本は敦賀青年会議所の魅力を伝えることにあると考えます。会員候補者を含む市民の多くは我々の運動、事業を理解していません。「魅力を発信し、価値が伝わる広報活動」とは会員拡大に通じるものがあります。SNSの利用が事業の告知だけにならないよう、会員拡大を意識した広報活動に取り組んでまいります。

事務局

 事務局の役割は渉外、諸会議の設営、財務管理、コンプライアンスの精査など多岐にわたり、組織の円滑な運営は事務局が担います。人も組織も高い生産性を生み出すには適度な緊張感が必要であり、事務局が率先して規律を守ることによって、効果的に活動ができる環境を作ります。
 また、本来の職務に加えて、各委員会のつなぎ役としてコミュニケーションをとり、それぞれの事業運営をサポートします。決して派手な役割ではありませんが、敦賀青年会議所にとってなくてはならない存在として高邁な志を持って活動します。